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ブログを7か国語に多言語化してアフィリエイト収益を20倍にする

ブログを多言語化してPVを20倍にしてアフィリエイト収益も20倍にする

どうもこんにちは。
Web/App/UIデザイナーのサトウです。

今回は、ブログを7か国語に多言語化してアフィリエイト収益を20倍にすると題して書いていきます。
かなりインパクトの強いタイトルですが、あくまでも「理想」ですのでその点を踏まえてどうぞ。

ガジェット系ブログを多言語展開してみた

ブログを多言語展開。

多言語展開したのはこのブログではなく、別で運営しているガジェット系のブログです。
このブログも試験的にいくつかの記事で英語版を用意していますが、それはまた別の話。

多言語化したブログの簡易プロフィール

今回多言語化したブログについて簡単にご紹介します。
ブログ名、URLはひとまず非公開としておきます。

取り扱いテーマ ガジェット、カメラ/写真、アプリ、AppleデバイスのTips
運用期間 2010年5月から現在運用中
記事数 396件
更新頻度 不定期
集客手段 約96%が自然検索。他、ダイレクト、リファラル、ソーシャルが極少数。
月間ユーザー数(直近30日) 52,628 User
月間PV数(直近30日) 64,894 PV
収益化手段 Googleアドセンス、Amazonアソシエイト
月間収益額(直近4か月平均) 24,795円

このブログの運用方針は、「書きたいことを書きたいときに書きたいように書く」というものです。
そもそも収益化が目的で始めたブログではなく、楽しんで書くことが大前提で、その姿勢はずっと変わりません。

ですので、最新のガジェットをいち早く入手してレビューしたり、流行りの題材を無条件に取り上げたりすることはありません。
更新頻度も不定期で、3日連続で書くこともあれば、何か月も放置することもあります。
そんな状態でまぁまぁ収益化できているのは、ただただ「ラッキー」と言うほかありません。

今後は収益額を上げていきたいと思っていますが、書きたいことを書きたいときに書きたいように書いた結果そうなるのが理想です。
ですので、「書きたいこと」がより多く見つかるよう、ガジェット系のブログやSNS、メルマガなどは積極的に目を通しています。

なぜブログを多言語化したか

僕がなぜブログを多言語化したかというと、コンテンツを増やさずに収益額を増やそうと考えたからです。
ひとつのコンテンツに対して販路を世界に広げようとした、ということです。

例えばPVが64,894 PVあって月間収益額が24,795円だとする場合、PVが10倍の648,940 PVになったら月間収益額も10倍の247,950円になるのでは?と考えました。
まぁ、そう単純な話ではないでしょうが、ユーザー数・PV数を増やせれば、収益の可能性が上がることは間違いないことです。

インターネット上の英語使用ユーザー数は日本語使用ユーザー数の約10倍

インターネット上の英語利用者数は日本語利用者数の約10倍

ある調査によれば、インターネット上で最も多く使われている言語は英語で、全体に占める割合の25.9%だそうです。
一方日本語は2.6%しかありません。
インターネット上の英語ユーザーは日本語ユーザーの約10倍いることになります。

インターネット上で使用されている言語と使用者数(上位10言語)

言語 使用者数 全体に対する割合
英語 1,186,451,052人 25.9%
中国語 888,453,068人 19.4%
スペイン語 363,684,593人 7.9%
アラビア語 237,418,349人 5.2%
ポルトガル語 171,750,818人 3.7%
インドネシア語/マレーシア語 198,029,815人 4.3%
フランス語 151,733,611人 3.3%
日本語 118,626,672人 2.6%
ロシア語 116,353,942人 2.5%
ドイツ語 92,525,427人 2.0%

Top Ten Internet Languages in The World – Internet Statistics

さらに、中国語やスペイン語などいくつかの言語にも対応すれば、1つのコンテンツに対してユーザー数・PV数を爆発的に増やせることになります。
これは期待が膨らみますね。

ブログを多言語化する際の注意点

ブログを多言語展開する際の注意点

機械翻訳はNG

ブログに限らず、コンテンツを多言語展開する際の注意点として、「機械翻訳をしてはいけない」ということがよく言われます。

Google翻訳然り、DeepL然り、言語翻訳ツールは日々進化していますが、やはりどこか不自然な点が出てしまうのはまだまだ仕方のないことです。
もしこの問題がクリアされるということになれば、それはつまり、機械(AI)が人間と同等に言語を操るようになる、ということですね。

また、翻訳の精度という点でも不安があり、不自然どころかまったく逆の意味に翻訳されてしまうというケースもあるようで、100%機械翻訳に頼り切ってしまうのは危険ということのようです。

ローカライズする

単純に翻訳するだけでなく、ネイティブの人が読んで不自然に感じないよう適宜内容にも手を加えるということです。
例えば何か商品を紹介する際、値段を現地の値段に換算したり、通貨単位を現地の通貨単位に変更したり。
距離や重さの単位などもそうですね。

また、常識や価値観なども変わるでしょうから、言葉遣いやコンテンツそのものについても再検討しなければいけません。

現地のサーバーを使う

前述の2点はコンテンツそのものについての注意点ですが、もう1点、技術的な注意点があります。
それが、「現地のサーバーを使う」ということです。

なぜかというと、ユーザーとコンテンツ(の収容されているサーバー)の物理的な距離が離れるほど、通信に時間がかかるからです。
光ファイバーによる高速通信が主流となった今でも、やはり距離の問題は付きまといます。

遠く離れたアメリカのユーザーに向けて日本のサーバーからデータを送り届けるには、日本国内のユーザーに送り届けるより遥かに長い時間がかかってしまいます。
そうなれば、ユーザーのストレスになりますし、その情報伝達速度がSEOの面でも悪い影響を及ぼします。

どのようにブログを多言語化したか

僕がブログをどのようにして多言語化したか

では、僕が実際どのようにしてブログを多言語化したかを紹介していきます。
基本方針は「できる限り簡単にやる」です。

展開する言語は英語+α

前述したインターネット上での使用者数を参考に、展開する言語を考えました。
英語については考えるまでもなく「採用」でいいですが、それ以外の言語をどうするか。

日本語と英語の2言語という考えはありませんでした。
いくつかの言語で展開してみて、反応のいい言語、悪い言語があるだろうから、展開後ある程度様子を見て継続か閉鎖かを考える方針です。

そしてなんとなくのイメージで下記6言語の展開を決めました。

英語、中国語(簡体字・繁体字)、スペイン語、フランス語、ドイツ語の6言語です。
中国語は簡体字と繁体字で2言語と数えています。

各言語完全に作りきらず様子を見る

まずは英語版をある程度形にして、2言語目を作成、2言語目もある程度形になったら3言語目、という具合に制作を進めます。

1言語を完全に作らず「ある程度形になったら」としたのは、もしその言語でのユーザー数・PV数が伸びなかった場合、完全に作り切ってしまうと制作工数が無駄になってしまうからです。

100〜150記事程度作って様子を見て、反応が悪そうならそこで制作を止める判断をします。

翻訳はDeepL

さて、肝心の翻訳ですが、これはもう機械翻訳でいきます
精度がどうだろうと、ニュアンスがどうだろうと、自然だろうと不自然だろうと、それはもう「そういうもの」と考えることにしました。

例えばネイティブスピーカーに翻訳をお願いすれば、1記事あたり数千円〜数万円の費用がかかってしまいます。
400記事あるブログを6か国語に展開することを考えると、コスト的にありえません。

ネイティブユーザーにしてみたら若干読みづらい文章になってしまうかもしれませんが、こればかりは選択の余地がありませんでした。
一個人が営む閲覧無料のブログですから、運営においてはいろいろな面で限界があります。
ということで、言語翻訳の至らない点については目を瞑ることにしましょう。

「翻訳ツールに何を使うか」という意味では選択の余地がありましたが、精度が高く、より自然な翻訳が期待できそうと期待して、DeepLを採用しました。

ローカライズはしない

初期、極一部でローカライズをした箇所もあります。
例えばApple製品の価格について触れる際などは、Appleの各国語バージョンを確認し、確認できる範囲で現地の価格に直したり、もちろん通貨単位も現地の単位に直したりしました。
が、それは極々一部です。

基本的には「日本についての情報を多言語で伝える」というスタンスでいくことにして、ローカライズという概念を捨て去りました。

そもそも Apple Store 銀座点の話であったり、日本でしか買えないガジェットの記事などは、ローカライズのしようがありません。
そういった記事は現地のユーザーにとって有用性の低い記事になるでしょうが、どんな記事がどのように受け止められるかがまったくわからないので、「とにかく日本でPV数の多い記事から多言語化する」という方針で、それ以外は考えずとにかく展開していきました。

サーバーはXserver

サーバーは普段から使用しているXserverを使用しました。
もちろん、日本国内のサーバーです。

各言語ごとにサーバーを契約するのは、諸々のコストを考えてやめました。
以下のようなコストです。

  • 事業者を選定する人的コスト
  • 各言語を駆使して契約する心理的コスト
  • 6言語に発生する金銭的コスト

ドメインの問題もありました。
各言語版のURLは https://doma.in/en/ といった形でディレクトリにすることに決めたのですが、この/en/の部分だけを各現地サーバーに割り当てるということができません。
301リダイレクトをかけるといった方法もありそうですが、ちょっと面倒なのでやめておきました。

各言語版のディレクトリを作りそれぞれにWordPressをインストール

Webサイトを多言語化する際、技術的な面でどのようにするかを迷われる方も多いかと思います。

WordPressであれば、BogoやPolylangといった便利なプラグインが多数あります。
実際この会社辞めブログはBogoを使っていくつかの記事を英語化しています。
翻訳はもちろんDeepLです。
他にもいくつかのブログやサイトをBogoで多言語化しています。

が、今回のガジェットブログについては、各言語版のディレクトリにそれぞれWordPressをインストールすることにしました。
もちろんデータベースもすべて別々です。

理由は2つあります。

  1. 管理画面の記事数が膨大になるのが嫌
  2. リスクを分散したい

管理画面の記事数が膨大になるのが嫌

今回のブログは記事数が現時点で約400件あります。
もちろん、運用を続けていけばさらに増えていきます。
そうなると、記事の件数は膨大になりますね。
記事一覧に2,400件の記事が並んでいる様は想像するだけで頭痛がしてきます。
言語ごとに絞り込んで表示することはできますが、気持ち的にスッキリしません。

また、記事数が膨大になったとき、WordPressの動作安定性がどうなのかも未知数です。
動作が重くなったり不安定になったりするのは避けたいところです。

リスクを分散したい

多くのユーザーを対象とするとなると、それに比例してリスクも増えていきます。
ハッキングやクラッキングといったリスクは、日本国内だけで運用する際と比べたら格段に増えるでしょう。

どれかの言語で何かあっても、他の言語は無事、という状況を作りたいと思いました。
よって、マルチサイトも使わず、各言語で完全に独立してWordPressをインストールしました。

とはいえ収容しているサーバーは同じなので、サーバー単位で何かあればどうにもなりませんが。。。

日本語版を複製したあと記事を手動で翻訳

まず、各言語ごとにインストールしたWordPressに対して、日本語版の完全コピーをインポートします。

そして全記事のステータスを下書きに戻したあと、日本語版で人気のある記事から翻訳、公開していきます。
所要時間は1記事平均だいたい5分くらいだったかと思いますが、なかなか根気のいる作業でした。

カテゴリーやタグももちろん翻訳します。
それ以外の、テーマファイルにハードコーディングしてあるいくつかの箇所もすべて翻訳。

これを、各言語ごとに順次進めていきます。

STEP① 最初の1か月で英語版を全記事作成

英語版の作成に着手したのが2022年8月19日。
時間を見つけてはちくちくと翻訳しては公開を続けること約1か月、9月25日にすべての記事を英語化完了。
英語版は日本語版と2本柱にしたいので最初から全記事作成しました。

STEP② スペイン語版を作成

英語版を作っている途中でさすがに飽きてきて、途中でスペイン語版を作りました。
英語化が200記事ほど完了した9月16日にスペイン語版を作り始め、4日間で100記事を翻訳完了です。

STEP③ 簡体字版を作成

他の言語はひとまず100記事ずつ作って様子を見ることにしました。
まずは簡体字版を3日間で100記事作成。

STEP④ 簡体字版を複製して繁体字版を作成

繁体字版は簡体字版を複製し、右クリックで出てくるサービスメニューの中に入っている「テキストを繁体字中国語に変換」を使って次々と繁体字に変換していきました。

「テキストを繁体字中国語に変換」はデフォルトではオフになっていたと思います。
手動でオンにし、ショートカットをcommand+option+`に割り当てて使いました。
全選択→変換を次々と繰り返して、スピーディーに簡体字→繁体字の変換を完了です。

STEP⑤ フランス語版を作成

繁体字版の完成から数日明けてフランス語版の作成に着手しました。
着手から4日間で100記事を公開。

STEP⑥ ドイツ語版を作成

フランス語版の完成後ドイツ語版に着手しました。
着手から3日間で100記事を公開。

STEP⑦ 簡体字版、繁体字版、スペイン語版、フランス語版、ドイツ語版それぞれ130記事に増量

フランス語版の完成後、なんとなくもう少し記事が欲しくなり、簡体字版、繁体字版、スペイン語版、フランス語版、ドイツ語版それぞれ130記事に増量しました。

STEP⑧ ドイツ語版で全記事翻訳・公開

制作を続けながらもサーチコンソールやアナリティクスの数字を見ていると、どの言語版も反応は良くなく、まったくもって期待外れのユーザー数・PV数でした。
そんな中、それでも最も反応が良さそうに見えたのがドイツ語だったので、すべての記事を翻訳、公開しました。

ひとまず完成

ここまでで、英語版の着手から約2か月の10月23日になっていました。
その間もちろんアクセス解析は続けていましたが、数値はとにかく悪いです。
ちょっと、残りの記事を翻訳していく気にならない程度には悪い数値なので、一旦ここまでで完成としました。
一応もう少し様子を見て、その後どうするかを決めたいと思います。
途中経過についてはまた別の記事でお伝えしますので、気になる方はまたどうぞお越しください。

Deeplでの翻訳は「完全お任せ」というわけにはいかない

DeepLを使った翻訳、記事作成、公開は下記の手順でおこないました。
まず準備として、サービスメニューの「DeepLで翻訳」にcommand+`のショートカットを割り当てておきます。
そして、下記手順を繰り返します。

  1. WordPressの記事編集画面で本文を全選択
  2. command+`でDeepLが翻訳開始
  3. 翻訳された外国語版をテキストエディターにコピペ
  4. 明らかに不自然な箇所やHTMLタグの崩れを修正
  5. 修正完了した外国語版テキストをWordPressの記事編集画面にコピペ
  6. 公開

コピペではなくショートカットでダイレクトに翻訳開始してくれるのは非常に助かりました。
たったこれだけのひと手間があるかないかで全体の工数もだいぶ変わってきます。

逆の意味に翻訳されるケースがあった

僕は英語も含め外国語はまるでダメですが、たまたま気付いた箇所がいくつかありました。
否定している箇所が肯定しているように翻訳されたり、ないものがあるように翻訳されたりするケースがありました。

日本語しかできない僕がパッと見で気付いた範囲でしか認識していませんが、おそらくこういったケースが他にもあるだろうと思います。
これを直していくにはやはり各言語を理解した人に見てもらうしかありませんが、その工数と費用を考えると現状では放置するほかありません。

重複して翻訳されるケースがあった

おそらく、いくつかの言い回しであったりニュアンスの違う表現だったりということだと思いますが、ひとつの文節に対して複数の翻訳がされている箇所がありました。

これも、日本語しかできない僕がひととおり見て気付いた範囲でしか修正できていませんが、修正漏れは少なからずあるだろうと思います。

脈絡のない文章が付け加えられることがあった

行の最後や段落の最後などに、どこから来たのかまったく理解不能な脈絡のない文章が付け加えられるケースが何度かありました。
どう考えても翻訳ではない、まったく脈絡のない文章が追加されてしまいます。
不思議なことに、ひとつの記事の中に同じ文言が数箇所追加されるケースが多くありました。

HTMLが崩れる

例えばリストやテーブルといったHTMLは記事内で結構使いますが、これらのソースコードが、改変されてしまったり、重複してしまったり、削除されてしまったりというケースが時折ありました。

</tr>が<td>になってしまったり、</div>が</div></div>になってしまったり、</ul>のあとに</li>がついていたり、例を挙げだしたら枚挙にいとまがありません。

HTMLやCSSのソースコードが翻訳されてしまう

例えば、スペイン語で</table>が</tabla>と翻訳されてしまったり、フランス語でclass名のcenterがcentreに翻訳されてしまったり、中国語でwidthやheightが宽度や高度に翻訳されてしまうケースがありました。

HTMLやCSSの欠損や改変は一括置換で修正

HTMLやCSSが欠損したり改変されたりしてしまう問題は、テキストエディターにコピペしたあと正規表現を使った一括置換で修正していきました。
例えば次のようなものです。

要素の終了タグの後ろにドットや句点が追加されてしまうケースで、ドットや句点を終了タグの手前に入れる。

</(h2|h3|h4|div|span></li|span|li|blockquote|tr|th|td)?>(\.|\?| \?|。|?)
↓
$2</$1>

要素の閉じタグから欠損してしまった>を補完

</(h2|h3|h4|a|strong|ul|li|div|table|thead|tr|th|td|blockquote)([^ >|ead>]|\n)
↓
$2

置換の対象を</.*?>にしていないのは、それをしてしまうと置換したくない箇所が置換されてしまうケースがあったからです。
それらを[^]で除外するより、そもそも置換したいタグを指定してしまうほうが手っ取り早かったのでそうしました。

さて、今回は、ブログを7か国語に多言語化してアフィリエイト収益を20倍にすると題して書いてみました。
いかがだったでしょうか?
読んでくださったあなたの参考に少しでもなれば嬉しいです。

現時点では20倍どころか2倍にすらならない気配ですが、どうなることやら。。。
それではまた次回。